きれいな植物(有毒食物)に注意して

春になると、庭の植物を鑑賞する、お散歩する、山に登るなどの機会が増えてきます。そこで、きれいだけではすまない口に入れると危険な植物などをご紹介します。きれいな花には棘どころか毒がある場合がありますので要注意です。
【有毒植物の代表例】

そして皆さんがよく耳にする毒を有する花はトリカブトや彼岸花などです。

トリカブト
おう吐、下痢、手足や指の麻痺。重症の場合は死亡することもあり。

ヒガンバナ
吐き気、おう吐、下痢、中枢神経の麻痺など。

ウルシ
アレルギー性接触皮膚炎

スズラン
強心作用:葉・花に毒
誤食しないいための対策
鑑賞用植物など誤って食べないようにご注意ください。右記に厚生労働省から発出されている注意喚起をお示しします。
加工して日常食べているものも、生で食すると有毒なものがあります。

青梅
頭痛、めまい、発汗、呼吸困難
加工することでアミグダリンを分解

白いんげん豆
おう吐、下痢
加熱処理でレクチンが活性を失う

加工前の食材の放置は危険!幼い子供や認知機能の低下したお年寄りが口にしないよう保管!
他にもたくさんの事例がありますので厚生労働省「過去10年間の有毒植物による食中毒発生状況」東京都福祉保健局「食品衛生の窓」のホームページをご参照ください!
参考・引用:有毒植物による食中毒に気をつけましょう 厚生労働省
食品衛生の窓 東京保健医療局

毒が薬に変身したお話です。
今回、有毒植物がテーマでしたが、毒から薬に生まれ変わったものも多数あります。
トリカブトもそのひとつ!不整脈や血圧低下などで呼吸不全となり死に至る怖い毒ですが、加工して毒を減じたものは「附子」という生薬です。
漢方薬として使われ、痛みをやわらげたり、体を温めたりする効果があります。最近では、2型糖尿病治療薬の「エキセナチド」、毒トカゲの唾液より抽出された物質から誕生しました。グルカゴン(血糖値を上げるホルモン)の分泌を抑える効果があります。
実際は合成したものが使用されています。“毒薬変じて薬となる”とは正にこのことです。毒も使いようでは薬になり、薬も使い過ぎは毒になることがあります。
