漢方の歴史

2022年7月21日

漢方は奈良時代に伝来した中国の伝統医学が基本となっています。その後、長い年月をかけて日本の気候風土や民族性を反映し、独自の発展を遂げてきました。

江戸時代に、オランダから入ってきた西学の蘭方と区別するため、それ以前の伝統的な医学を漢方と呼ぶようなりました。

明治に入ると、西洋化を推し進める新政府の政策により、漢方は一時的に衰退しました。西洋医学は近代の西洋科学とともに発展し、感染症や外科的な治療に大きな成果を上げてきました。
一方の漢方は、昭和に入り漢方に関する研究が進んだことから再び見直され始めます。また、戦後各地で起こった公害訴訟や薬の副作用の問題により、人々が病気治療の薬に注意を払うようになったことを受けて、漢方に対する関心と需要が高まりました。

現在では一般用医薬品として販売されている漢方薬のほか、西洋医学を基本とした保険診療の中でも漢方薬を用いることが多くなっています。

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