未病を治すとは

 中国医学の三大古典のひとつ「黄帝内経」にはすでに「未病を治す」という言葉があります。未病とは病気になる前の小さな体調変化、例えば手足の冷え、体が重い、疲れやすい、眠れない、気分が落ち込む、汗が多い・・・など何らかの体からのサインです。「未病を治す」とは、その小さな体調変化が悪化して本格的に病気になってしまう前に治してしまおうということです。

 

漢方では「正気(自然治癒力)」が「邪気(病気を引き起こす原因)」に負けると病気が発生すると考えます。そのため「未病を治す」ためには日ごろから

  • 正気を養う=体質を強めて自然治癒力を高める
  • 邪気を遠ざける=病気の原因となるものの侵入、滞留を防ぐ

を心がけておくとよいわけです。病気の早い時期ならば正気の損傷がひどくないので治りやすいと考えますから、「未病を治す」ことが最も理想的なのです。

 正気を養うための基本は、体の鍛錬、心の安定、生活習慣の3つです。

体の鍛錬は疲れすぎず適度な運動で。心の安定はいつでも平常心で、小さなことを楽しむ気持ちで過ごすこと。生活習慣は適切な食生活と規則的な生活リズムで整えます。

 邪気を遠ざけるとは、病気の原因となるもの、悪化させるものを取りこまないようにすることです。極端な暑さや寒さで体力を消耗しないようにバランスを整えて過ごすこと。また、怒りすぎる、思い煩いすぎるなど、強くて長い時間に及ぶ感情も気血の流れを悪くしてしまうので心の疲れも溜めないように過ごしましょう。過度の飲食や疲労も気を消耗してしまいますので控えるようにしてください。

貝原益軒の「養生訓」を思い出したわ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。「未病を治す」とは「養生」といいかえることができます。長い歴史、多くの人びとの経験から得られた教訓、知識を大切にして、健康管理に活かしていきたいですね。

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