春のセルフメディケーション

 桜の咲く頃、卒業・入学・入職と環境が変化する季節です。飛び立つ側も、見守る側も、うれしい半面、不安や心配、寂しさでいっぱいになっていませんか?桜の花びらと共に心もふわふわと落ち着かない方は、自分自身の心のケアについて考えてみましょう!今回は、あらためてセルフメディケーションについてです。

セルフメディケーションとは

世界保健機関(WHO)は、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義しています。つまり、なにか不調のサインが出たら、市販薬(OTC医薬品)を選んで服用する、あるいは、健康維持のため予防的に薬を服用するなどのセルフケアを自分で行うということです。自分で薬を選ぶって不安ですよね。今までは医師に処方してもらっていたから安心だったのに、とつい考えてしまいます。そこで、“困ったらどうすればよいのか”一緒に考えてみましょう!

体調のことで不安を感じたら・・・

体調が優れないなど、病院に行くほどではないけど、何だか心配という経験はありませんか?おそらく多くの方は、最初、ドラッグストアに足が向くのではないかと思います。しかし、陳列されたたくさんの市販薬の中から、自分にあった薬を選択するのは至難の業です。悩んだ時は、近くの薬剤師や登録販売者に相談してみましょう。

登録販売者とは、2009年に新設され誕生した、一般用医薬品の販売等を担う専門家です。市販薬(一部除外)の知識を有し、皆さんの体調にあわせた製品を選ぶお手伝いをしてくれます。ただし、副作用や相互作用(薬同志の飲み合わせによる作用)のあるリスクが高い薬は、薬剤師が、必要に応じて、普段から服用している薬(病院からもらっている薬を含む)とあわせてチェックをします。

国は、セルフメディケーションを推進しています。今後、さらにドラッグストアの役割・責任が大きくなるのではないでしょうか。薬局・薬店では、市販薬で治るのか、緊急性・重症度が高くすぐに病院を受診するよう勧めるのかを判断する場面が増えてきます。これをトリアージと言いますが、薬剤師は、患者さんの訴えや症状、常用薬の情報をもとに、正しい判断をして、適切な対応方法を提案することが大切です。情報が少ない中での判断なので、聞く力、見る力を付ける必要があります。もちろん、患者さんは、保険薬局の薬剤師にも相談できます。かかりつけ薬剤師を決めて相談すると便利です。必要があれば、かかりつけ医に連絡して判断を仰ぐこともあります。そして、一番大切なのは、患者さんご自身が、自分の病気やのんでいる薬の正しい知識を身につけることです。
※トリアージ:語源はフランス語triage 選別を意味する 参考:「セルフメディケーションについて」「医薬分業とは」 公益社団法人 日本薬剤師会

春の体調不良・心のざわつきは…

春の体調不良は、昨年のジツボンのゆるゆる日記「木の芽どきのだるさやイライラは自律神経の乱れ」に掲載しましたが、やはり自律神経の乱れが影響しています。それでは、少しおさらいをしてみましょう。
ちょうど桜の花がつぼみになる頃は、寒いと思ったら急に暖かくなり春めいて、その変化を楽しみながらも体は悲鳴をあげています。体温調節をする自律神経は、頑張り過ぎて疲れているのです。それが、体の不調に繋がります。

春の体調を改善するには、(いつも言っていることですが・)バランスの良い食事、質の良い睡眠、適度な運動、ストレスをためないなど、日頃の生活を規則正しくすることが大事です。また、春になり、これから活発に動こうという時に悩まされるのが、関節痛です。暖かくなったからといきなり無理をせず、体をゆっくり慣らしていきましょう。
お散歩前の準備体操もお忘れなく!

春の楽しみ方

最近、春・秋の心地よい季節が短くなっていますね。柔らかい日差しの春をおおいに楽しみましょう!あっと言う間に暑い~となってしまいます。先ずは、食からですが、菜の花、新玉ねぎ、竹の子、いちご、柑橘類、ちらしずし、桜もち・・・おいしいものばかりです。そして、お花見、桜、ツツジ、タンポポなど、近頃はネモフィラがよく話題にあがります。新緑と相まって美しいものです。お花見がてら小旅行を企画してみるのはいかがですか。また、入学・入職など不安はあれど、新しい環境にわくわくもしているはずです。慣れるまでは大変でも、飛び込んでしまえば何てことはありません。さあ深呼吸!楽しむことがストレス解消になり、楽しく笑うことが、幸せホルモンを分泌します。

ネモフィラ
花言葉:可憐

薬剤師の成り立ち800年前頃、神聖ローマ帝国皇帝のフリードリヒⅡ世が毒殺を怖れ、主治医の処方した薬を別の物にチェックさせる法令を出したところから、薬剤師という職業が表舞台に登場しました。要するに医薬分業です。薬剤師が、処方せんの内容について医師へ問い合わせをすることを「疑義照会(ぎぎしょうかい)」と言います。疑わしき点を確認するまで、薬剤師は調剤してはならないと、法律で定められています。これは、患者さんの安全を守るため、薬剤師の義務です。世間で薬剤師のイメージが、真面目、堅物、融通が利かないと言われるのも、こんな仕事ぶりからきているのでしょう。現在、薬剤師の仕事は急速に変化しています。薬剤師は、医療チームの中で、より安全・安心な薬物治療を提供するため、医師などの多職種と連携して活動しています。もちろん、地域でもオール薬剤師で皆さんの健康をお守りします。お困りの際は気軽にお声かけください。

コンシュルジュ
ジツボンです

春の心のゆらゆらは、ジツボンS・喜谷実母散で解消してください

ネモフィラ
花言葉:可憐

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