認知症予防に「回想法」をやってみよう!

回想法とは、昔の懐かしい写真や音楽、昔使っていた馴染み深い家庭用品などを見たり、触れたりしながら、昔の経験や思い出を語り合う一種の心理療法です。1960年代にアメリカの精神科医、ロバート・バトラー氏が提唱し、認知症の方へのアプロ―チとして注目されています。
<参照 回想法:健康長寿ネットHP>

難しく書かれていますが、高齢者や認知症を患っている方には、「昔話をすること」が良いということです。お年寄りは、昔のことはよく覚えているけれど、今のことはよく忘れます。だから、昔の話には花が咲くのです。「思い出す」「話す」「会話する」ことは脳を活性化します。周りとコミュニケーションをとることで、精神が安定し楽しい気分になります。おそらくバトラー氏はそこに着目したのではないでしょうか。

 昔の思い出話は、高齢者の方、そして現在認知症を患っている方が今まで歩まれてきた人生の語りです。昔を懐かしむことは決して悪いことではありません。むしろ良いことです。それを聞いてくれる人が身近にいるかどうかの問題。家族でも、近所の知り合いでも構いません。「耳を傾けてあげること」そして「共感する」「語り合う」。これが心にとても効くくすりになのです。自然に笑顔を取り戻し楽しくなります。

回想法にはグループ回想法と個人回想法があります。グループ回想法で盛り上がるのもよいですが、「どこでできるんだろう?」と思いますよね。そんな方ははぜひ個人回想法を実践してください。
ちょうどよい情報を見付けました。「NHK回想法をやってみよう!」をインターネットで検索したら参考になる情報があります。いろいろ面倒だとおっしゃる方、古いアルバㇺを見てみましょう。過去の記憶がきっと蘇るはずです。これでも立派な回想法です。
しかし注意点があります。認知症の回想法は、時に現実と過去が交差して分からなくなることがあります。そんな時は、背伸びをして、現在の話に切り替えて、手をパンと叩いて「おしまい」の合図をする。昔から現実に引き戻してあげましょう。そして、本人が嫌がる話を無理やり引き出さない。

回想法による脳トレ、これは高齢者に限ったことではありません。みなさんもぜひ昔語りを!

次号:ゆるゆる日記番外編もお楽しみに